大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和29(あ)2633 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人安藤真一の上告趣意は、判例違反をいうが、その実質は、事実誤認、単な

る法令違反の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

(第一審判決は、判示入札において当該談合がなかつたとしたならば当然到達し

たであろう落札価格でない価格(判示第一事実においては、談合金三二万円を加算

した請負金額五三九万円、判示第三事実においては、謝礼金計四万五千円を加算し

た請負金額一七一万円)又は不正な利益(判示第二事実において談合の謝礼金とし

て合計八万円)を具体的に認定判示し、原判決は、所論当法廷の判例を引用して、

第一審判決の判示は刑法九六条の三第二項にいわゆる「公正ナル価格」すなわち当

該入札において公正な自由競争によつて形成されたであろう落札価格を害する目的

又は「不正ノ利益」を得る目的を以て談合をした罪の判示として欠くるところはな

い旨判示しているから、原判決には、所論の違法は認められない。)また記録を調

べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年一二月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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